2014年12月29日月曜日

クララ&タク瀬戸内海シーカヤック旅 クララ編 後半

旅の記録の後編です。前編はこちら

19日(金) アイランドホッパーズバトル
晴 北東の風

今日は天気ヨシ、海況ヨシ!張り切ってスタートしよう!
荷物をカヤックに詰め込んだら、穏やかな海へ漕ぎ出します。
今日からは本格的に島渡り。アイランドホッピングしながら進みます。
出艇前に帽子を探しているスキに、たくちゃんは先に出艇。
どうせだから、別のコース取りで進むことにしました。
朝が弱いのは、おうちの布団でもテントの寝袋でも同じようです。
まずは約5km沖に浮かぶ走島。コンパスで角度を見ながら進みますが、あまりに天気が良くて
島がくっきり見えているので、そんなに遠くに感じません。
鼻歌口ずさみ、ルンルン気分で漕いでいきます。気分最高です。

飛島、真鍋島と狙った岬をつないでいきながら漕いでいたその時、アイツが現れました。
左の水平線の奥、大きな工場地帯の方向から、茶色い巨大な塊が近づいてくる!
巨大な貨物船だ!さらに右からもう一隻!
本気漕ぎで2隻の大型船をかわし、一安心。やっぱり大型船の航路は油断できないぜー。
さぬき広島にてタクちゃんと合流。彼も大型船とのバトルを繰り広げたらしい。
さぬき広島のお隣、本島へ渡ってキャンプ地探し。
瀬戸内海の島は、伊豆に比べてビーチが多いので、上がるところには本当に困らない。
でも、小さいビーチが多いので、満潮になると・・・。気をつけてー!
奥に見えるは瀬戸大橋。でかい! 夜景もきれいでした。
テント泊生活も馴染んできて、勝手に快適度があがってくる。
狭いながらも幸せ我が家。

宿泊 本島(香川県)
漕行距離 45km
潮まわり 中潮 09:40 316cm 15:43 122cm (香川青木)

20日(土) オシャレカヤッカー ニヤニヤ編 
雨ときどき曇り 北東の風

夜半から雨が降り出し、雨粒がテントを叩く音がひびく。
もう、雨ぐらいではリアクションしません。普通です。
すぐ目の前は本線航路。夜も朝も大型船がせっせとお通りになっておられる。
向かい側の与島には「見張り励行」なんて書いてある巨大な電光掲示板が。
見張りのヒト、お願いしますよ・・・。
幸い、この横断では大型船が来ることなく通過。ほっと一息。
瀬戸大島をくぐったら、この旅最長の島渡りにチャレンジ。大槌島へ7.3kmなにもなし!
目標の大槌島は遠くに・・・ん?ぼんやり見えるけど、あれのこと?
ダイジョウブかしら・・・。
ここでタクちゃんとはお別れ。彼は北よりの岸沿いを行くらしい。今夜は泊る所も別々なのです。
広ーい海だけど、今日は視界が悪いうえにザブザブ気味。
見える範囲に神経を集中して、方角、風向き、波の向き、他の船の行き来を確認しながら進む。
手や指の大きさを使って距離を測ったり、島の位置関係で自分の位置を確認したり
ひとつひとつの動作がイチイチ楽しい。フードの中はニヤニヤが止まらない。
いいぞ、危ないヒト感が出てきたが、とってもいいぞ。ニヤニヤ。
だんだん大槌島が大きくなり、生えている植物の様子がわかるようになってくる。
後ろに見えていた室木島はぼんやりかすんでいる。
着いたー!断崖絶壁に囲まれた孤島を想像していたら、いやはやなんの。
ステキなビーチがある、かわいい島でした。天気がいい日にまた来たい!
次の目標は直島の約1km手前にある帆掛石。
帆を掛ける石だから、さぞかし立派な岩だろうと想像していたのに、
実際は小さな岩場でそこにはミニ灯台が据えられていた。
帆掛石へ向かう途中、だんだん潮の流れが強くなってきて、西から東へ流されていた。
北東をめざして漕いでいたのに、目標に向かうのがどんどん北よりになっていく。
恐るべし、潮の流れ。これに逆らうのは大変だ~。
アートで有名な直島、ここでは北よりの風に悩まされた。
左スウィープをひたすら繰り返し、風裏へと逃げ込む。
ここらでようやく海上昼ごはん。朝タッパ―につめたパスタをかきこむ。
天気は雨で気温も低くて風も吹いてる冬の海の上で、パスタ。うーん、オシャレ。
オシャレパスタランチ、意外とうまいんです。雨でも味は薄まりません。
直島、豊島を過ぎると、かすむ視界の向こうに小豆島が!
けっこういきなり見えるようになって、最初は本州か四国のどこかかと思った。
でかい。ラスボス感ハンパない。
ラスボスに上陸し、ビーチ前のオシャレカフェ「たこのまくら」にて
薪ストーブで暖まらせていただきました。幸せ~。
さらに、小豆島在住の友人に温泉に連れてってもらい、幸せ~。
キャンプもここ数日に比べれば暖かい方で、寝袋の中で、幸せ~。
この幸せを、どっかのビーチでワイルドにキャンプしている相棒タクちゃんに
自慢しようとしたら、彼は風呂どころか、室内で寝てたらしい。・・・悔しくないもん。

宿泊 小豆島(香川県)
漕行距離 45km
潮まわり 大潮 10:19 195cm 16:12 95cm 21:07 155cm (香川入部)

21日(日) 開けゴマ!
晴 西の風強い
本日の目的のひとつめは、たくちゃんと合流すること。
ここ小豆島で合流して、明日高松へアタックする予定だ。
合流するといっても、携帯が壊れているのでなかなかうまくいかない予感・・・。
豊島から来るタクちゃんと比べれば、朝は余裕がある。
海岸ティータイムと決め込めば、お散歩中の島民の皆さんから話しかけられまくり。
なんとも穏やかな朝で、このまま高松まで行けちゃうんじゃない?!なんて考えたり。
今日は西風吹いてくるはずなんだけどなぁ・・・と思って岬をまわると、やっぱり吹いてました。
西へ漕ぎながらタクちゃんを探すものの、いない。行けども行けどもいない。おかしい。
こりゃもしや、豊島から小豆島へ渡る途中、西風にあおられて沈でもしたか・・・。
しかし、携帯に連絡が入り、どこかですれ違ったらしい。ど、どこで~?!
しかたなく方向転換。追い風に乗って、波に乗りながら今来た海を引き返す。
どこですれ違ったか、まったくわからなかったけど、ともかく池田で合流することに。
とりあえず、今日も明日も風が強いので、作戦会議と決め込もう。
再び、おしゃれカフェ「たこのまくら」へ。
カフェたこのまくらは、自然舎というシーカヤックガイドショップの山本さんが今年開いたカフェ。
忙しいながらも、小豆島周辺の情報や、高松への横断アドバイスをいただいた。
ありがとうございました!
おいしいカレーとお茶で体を温め、今日と明日の作戦会議。
明日はさらに西風が強くなりそう。そこで、小豆島より西の豊島か直島から渡ることにした。
そのために、今日はなるべく小豆島の西よりに泊まっておきたい。
そうと決まれば漕ぎ出すのみ!小豆島の中心部を目指す。
通過したのは、ギネス認定!世界一狭い海峡「土渕海峡」
ほぼ、川です。東京の運河を思い出しましたが、運河よりもなんだか町が近い感じ。
ほのぼのしてていい海峡でした。ただ、海峡の向こう側から吹いてくる風が尋常じゃない予感・・・。
もうひとつ気になっていたのが、小豆島に来た時から匂っていた、香ばしい香り。
なにか豆を炒っているような、とってもいい香り。
醤油が有名だから、大豆かなぁ?なんて言ってたけど、
その香りが土渕海峡をすぎてだんだん強くなってきた。
あれは!でかでかと描かれた、油のビンの絵。ごま油で有名な角屋の工場だ!
ごま油もすごいが、海峡を通過して土庄港に入ったら、西風がハンパない。
ガンガン風と波が港へ入ってくるし、外海は波が高くて真っ白だ!こりゃ無理だ―!
土庄港のわきの砂浜へ上陸して、高松への横断はあきらめなきゃなさそうだと確認。
指差す方向は・・・高松の方向、じゃないな、これは。
帰ったら真っ先にごま油を買いに行くことを心に決めた。
残念ながら、その日の夜のフェリーで高松へ渡ることにした。
お世話になった小豆島の友人と夕食を食べ、最終フェリーに飛び乗る。
 高松へ渡るフェリーから、真っ暗な海を眺めて、渡りたかったねーとタクちゃんと話す。
フェリーに乗ったからには、言い訳できないくらいもっと荒れろ!なんて思ってません。ホントです。
が、一日はそう簡単に終わらない。高松港に夜9時過ぎに到着。
そこから電車に乗り、夜の街を歩き、車を回収してカヤックを取りに戻るころには
夜の11時を過ぎていた。
あんまり漕いでないのに疲れたー!

宿泊 道の駅源平の里むれ にて車中泊(香川県高松)
漕行距離 25km
潮回り 大潮 04:27 22cm 11:23 222cm 17:35 101cm (高松)

22日(月) ザブザブうず潮祭り
晴れ 西の風強い

寒い。どういうわけだ。テントじゃなくて車中泊なのに、寒いじゃないか!
びっくりするほど寒いけど、ボヤボヤしる場合じゃない。四国を満喫せねば!
そそくさと起きだして鳴門へ向かう。
今日の目的はひとつ!瀬戸内海最強の潮流にカヤックで突っ込む!
・・・わけはなく、遊覧船から見てみよう!
まずは鳴門でシーカヤックツアーを行うHORIZONへ。
ガイドの尾崎さんから鳴門情報をいろいろ教えていただく。
鳴門情報やサイクリングツアーのお話もいろいろ聞かせていただきました。
ありがとうございました!
今日の渦潮の最大はお昼ごろ。さっそく尾崎さんに教えてもらった観潮船に乗り込み、
ビュービューと風吹く海峡へと出発!
海峡は、荒れていた!潮流でぐるぐるに渦巻いた上に、風波が押し寄せてくる。
海峡を境に海に段差ができていて、流れの強さがよくわかる。
こいつはやべー!予想以上の荒波にちょっとビビる。
船が揺れるたびに船内は大騒ぎだけれど、サングラスをかけた船員さんがどんなに揺れても
どこにもつかまらず微動だにしない。すごすぎる。海の男は違うぜ!
最強のうず潮を体験し、がぜんやる気になった我々は、鳴門の内側、ウチノ海へ。
風をよけてのほほんカヤックかと思いきや、ウチノ海と外海をつなぐ堀越海峡が白く波だっている。
近づいて見るとびっくり!外側の瀬戸内海から、ものすごい勢いで水が流れている。
ここは川か?!と思うくらいの流れ。
リバーカヤックを思い出し、フェリーグライドやエディキャッチで遊ぶ。
シーカヤックでやると迫力が違うぜ―!おもしろすぎる!!
ざぶざぶと潮流で遊びまわり、短いながらもカヤックに乗れました。

漕いだらお風呂!
鳴門のレトロな銭湯で塩を洗い流し、鳴門名物の鯛とワカメで旅をしめました。
ちょうど冬至の次の日。ゆず湯でほっこり暖まりましたー。

宿泊 山陽自動車道 淡河PA にて車中泊
漕行距離 5km
潮回り 大潮 04:57 -1cm 12:31 135cm 17:55 91cm (徳島孫崎)

15日に伊豆を出発して、23日の夜に帰りつく、合計8泊9日間の旅でした。
キャンプ5泊、車中泊3泊。

総漕行距離 シーカヤック150km + サイクリング36km

旅の間、たくさんの人に出会い助けていただきました。
特に、
鞆 村上水軍商会、村上さん
小豆島 自然舎 山本さん
小豆島 水島さん
鳴門 HORIZON 尾崎さん

瀬戸内海に送りだし、車の回送をしていただいた我らがボス、武田仁志さん
旅の相棒、タクちゃんこと加鹿拓巳君
ありがとうございました!

さて、次はどこに行こうかなー?!
 

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